【灯夢想家】関係の上にも3年。
先日大動脈解離のために志布志の自宅に帰った入居者様(初投稿参照)。昨日無事にグループホームに戻ってきました。
この入居者様との付き合いは1年半ほど。入居時には認知症の症状のために入居への状況の理解や納得ができず、本人は荒れに荒れました。施設からの逃亡、鋏を持ちだす、噛む、殴る、蹴る…医療と連携し、薬の力をかりながら、スタッフとの関係が築かれることで徐々に穏やかになり、お薬での調整もいらなくなりました。その矢先の志布志への帰宅。2週間の自宅での安静からのホームに戻ってくるとのことで、スタッフに緊張感をもつよう指示。鋏の本数を数え、念のため夜間はシャッターを閉めて下さい…そんな中で昨日16時前に帰宅しましたが‥‥
帰宅し、玄関先のベンチで娘様と過ごす本人は不安そうな顔をしておりましたが、スタッフの顔をみると知っている人を見かけ、安堵したように笑みをみせる。その後は…スムーズにホームの中に入っていきました。入居者様やスタッフに出迎えられ笑顔の彼女。いつもの椅子に座ってお茶をすすりながら、「早く家に帰らないとだめよ」と娘様の帰宅を促す…そんな本人の姿をみて拍子抜けし、ホッと胸をなでおろしたのはスタッフです。本人にとってホームでの暮らしは、馴染みの場所、関係になっていたのでしょう。
関係性の上にケアは成り立つ、馴染みの関係をいかに築くことができるかが重要である。それを改めて実感した一日でした。
2021-11-06