入居者の思いを支えるということ②
こんにちは。入居者の思いを支えるということ、入居者の思いとはなんなのか、昨日のスタッフ会議で話に上がったので、お話をします。
90を過ぎた入居者様H様。側頭型認知症で言語理解は困難で、発語はあるものの、はっきりと意思表示はできません。そんな彼女は歩行器を使用して歩行しているのですが…スタッフより「90を過ぎても歩行器で歩行させることは本人の意思なのか、かわいそうではないか」との事。
さて、みなさんは今回のケースについてどのように思われますか?
介護士は介護保険法にて自立支援を行うよう、そのためのケアをするよう定められています。自立支援に向けた介護が私たちの使命であります。歩行器での移動を止め車椅子での移動を行うことは、本人も楽だし、スタッフにとっても介護が楽になるでしょう。
でも、本当にそれは本来の介護の姿でしょうか。歩く機会がなくなり、下肢筋力は衰えるでしょう…立位がとれなくなりトイレでの排泄が困難になるでしょう…循環不良も悪化し…その先に待っているのは…ベッドでの寝たきりの生活ではないでしょうか。それは、本当に本人の望んだ生活でしょうか。
思いを支えるということは、どこを切り取るかによって変わってくると思います。本当に思いを支えることは、介護士としてあるべき姿勢を身に着け、その人となりと把握し、そうすることで入居者様の思いを支えることができるのではないか、私はそう思います。